無料ブログはココログ

« No.22:海上保安資料館・横浜館 見学 | トップページ | No.24:鉄道創成期の功労者E.モレルの記念碑 »

2012年2月23日 (木)

No.23:新宿西口に在る産業技術遺産の記念碑

東京・新宿駅の西口は東京都庁舎を始めとする超高層ビルが林立す
るオフィス街ですが、ビルの谷間に思いがけない記念碑を見つける事
が有ります。

都庁に近い中央公園の一隅に「写真工業発祥の地」という記念碑が
建っています。

201         202_3

この記念碑は、この地に小西本店と六桜社が創設されたことを示して
います。1873年に写真機材の輸入販売をしていた小西六兵衛が国産
化を図って創設しました。以来、"さくら"のマークで感光材を、"チェリ
ー" "パール" "
コニカ"の名称でカメラを生産しました。

同社のカメラは堅実な設計で定評が有り、フィルム・メーカーとしては
世界の5社に数えられました。1940年にはカラーフィルムの開発に成
功し、1977年には世界初の自動焦点カメラを発売するなど、業界の
先端を走りました。

また、1923年には写真専門学校を創立、後の東京工芸大学に発展し
ました。1963年には西都心の計画のために八王子・日野に移転まし
た。2003年には関西の老舗メーカー・ミノルタと合併し、数年後には
フィルム部門の撤退、さらにカメラの生産も中止しました。

現在は、複写機などの事務機メーカーになっています。今、この記念
碑は中央公園の木立に隠れて見落としがちですが、今日の写真工業
の隆盛に貢献した事跡を忘れたくないものです。

駅から都庁の方向に向う道に淀橋浄水場に関わる記念碑などが在り
ます。エルタワーの駐車場入口付近の茂みのなかに「淀橋浄水場跡」
と記した赤御影石の記念碑が見られます。

622_2

江戸時代に設けられた水道施設が老朽化し、衛生管理も不十分だっ
たので、近代設備を備えた浄水場が計画されました。1893年に起工、
1898年に竣工して東京市民に衛生的な給水が実現しました。

この碑は淀橋浄水場の表門に近い場所に設けられたものです。

住友三角ビルの近くには「東京水道発祥の地」という碑文と「蝶型弁」
の実物が在ります。淀橋浄水場は関東大震災や東京大空襲に際して
も、その任務を果たしましたが、1965年に東村山浄水場に移管して
70年近い歴史を閉じました。

A

この碑文は元東京都水道局長・元淀橋浄水場長 小林重一氏による
ものです。計画から閉鎖に至るまでの経過を詳細に記しています。
この施設は苦難の時代にも、充分に稼動しました。設備そのものには
致命的な損傷は無かったそうですが、実務に当った方には被災した
人もいたでしょうし、機材の調達や運搬にも大変な苦労があったと思
われます。

蝶型弁は、浄水場設備の一部品で、今に残る唯一の機材です。浄水
場の移管は、設備の老朽化の故ではなく、西口地区の再開発のため
だったそうですから、多くの機材は他に転用されたと思われます。


B
                                <以上>

« No.22:海上保安資料館・横浜館 見学 | トップページ | No.24:鉄道創成期の功労者E.モレルの記念碑 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/575020/54055519

この記事へのトラックバック一覧です: No.23:新宿西口に在る産業技術遺産の記念碑:

« No.22:海上保安資料館・横浜館 見学 | トップページ | No.24:鉄道創成期の功労者E.モレルの記念碑 »