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2014年5月 6日 (火)

No.109:日本科学未来館で「世界一展」を見る (2)

「SPring-8」 (左)            「江戸っ子1号」 (右)

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"SPring-8"は世界最大の放射光施設です。80億電子ボルトの高エネルギーで放射光を発生させる巨大なX線施設で、ナノテクノロジーやバイオサイエンスの分野の研究に必要な分子や原子の観察に活用されています。国内外の産官学の研究者が利用し、その数は延べ15万人に達し、基礎研究から工業製品開発にいたるまで成果を挙げています。

"江戸っ子1号"は東京下町の企業4社が大学や研究機関の知識を集成して開発した海底探査機です。8000mの超深海で三次元ビデオカメラを駆使して魚類の撮影を目指して実験を重ねています。

  「アクアウォール」 (左)         「クリーントラック」 (右)

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"アクアウォール"は大形水槽用のアクリルパネルのことで透明度と強度を兼ね備えています。厚さ65cm, 幅40m, 高さ8.3mにも及ぶ柱の無い世界最大のアクリルパネルは、25000ton の水量に耐える水槽の構築を可能にします。内外の水族館で賞用され、世界シェアは70%に達します。

"クリーントラック"は半導体製造装置として世界シェアの85%を占めます。半導体の製造工程の中で特殊感光剤の塗布・現像を担います。

「ガンを光らせる試薬」 (左)       「平面波スピーカー」 (右)

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"ガンを光らせるスプレー試薬"はガン細胞に出会うと強い蛍光を発する画期的な試薬です。少量をスプレーして1分程度で光るために1mm以下の微小なガンも見つけられます。外科手術の際の取り残しを無くし、転移・再発を避けられると期待されています。

"平面波スピーカー"は在来のコーン型スピーカーに比して遠くまでクリアな音を伝えます。これはスピーカーからの音が周囲の音と干渉せずに直進するように工夫されているからで、雑踏音や反響音が多い場所や原音にこだわるコンサート会場で有効です。

「打ち出し板金・三次元」 (左)   「家庭用プラネタリウム」 (右)

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"打ち出し板金・三次元成型"の技術は平面の金属板をハンマーで叩いて複雑な三次元曲面を造り出します。著名に例は新幹線の先頭車両の先端です。金型を用いずに熟練職人が手作業だけで行います。エネルギー消費が少なく、切り粉や廃液を出さぬのも大きな特徴です。展示のバイオリンは、この技法の極値を具現化したものです。

"家庭用プラネタリウム"は光学式の星空にデジタル映像を重ねて投影するハイブリッド式を実現し、サウンド効果も備えて臨場感のある空間を家庭内に実現します。

*日本未来科学館について* 

Miraikan_2_3 この施設は科学技術創造立国を掲げる政府の政策の一環として計画され、2001年に開館しました。世界に誇る日本の科学・技術を広く市民に知らせ、理解と関心を持たせる意図の下に創られました。

先月のオバマ米大統領の来日の折には、寸暇を割いて見学に訪れています。日本の先端技術の一端を見聞したいとの意向があったのでしようか。
オバマ氏に限りませんが欧米の首脳は日本の政治家に比して理系感度が高いといわれています。
一方、日本のジャーナリズムは、前夜の寿司屋での歓談風景を何度も採り上げましたが、この博物館の訪問には殆んど触れませんでした。この事は日本の報道陣の理系感度が鈍いと云う事実を示しているように感じます。

嘗て、民主党が事業仕分けを行った時に、東京には"国立科学博物館","科学技術館"が有る上に"科学未来館"があるのは重複だ無駄だ、との暴論が有りました。またそれをタネに茶化すような大物芸能人も現れました。

日本社会は旧態依然とした文系優位の陋習が残っていますが、そのような中で、科学技術の振興・普及に努める関係者の意欲と努力には敬意を表したいと思います。今回の特別展は真に有意義でした。
                               <以上>
            

   

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