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2015年6月 7日 (日)

No.134 ; ドローンに関る回想 (2)

全体構想と云うかシステム要求は防衛庁技研から提示されますが、それを如何に実現するかはメーカー側の受け持ちです。小型且つ高速の機体に積むテレビカメラをどう創るのか? 撮像素子のCCDなどは影も形も無く、ビディコンを使いましたが他の映像回路はトランジスタで構成しました。また、その映像を地上に送るUHF送信機は、低電力段はトランジスタ、出力段には電子管を用いました。
操縦制御系については、昇降舵・方向舵・エンジンを連続的に動かす信号方式に悩まされました。結局、FM-FS 方式を採択しましたが、その実現もまた一苦労でした。
さらに搭載する電子装置を動かす電源も問題でしたが、幸いに某電池メーカーが開発した大容量の水銀電池の情報が入り、利用させて貰えました。

B B_2

上の写真は試行錯誤の部分実験を行っていた時の機材の一例です。今日から見れば何とも簡単素朴なモノですが、当時としては回路設計に智恵を絞り、手に入る最新最高の部品素子を導入したものでした。                                  

2左図は完成した地上管制装置です。地上から制御信号を送って無人機を操縦します。無人機からはカメラによる映像が送られて来て、この装置でモニターするわけです。
今から見れば、ずいぶん大袈裟な装置ですが、50年以上も昔の話です。ディスプレイは当然のことながらブラウン管ですし、送信系・受信系の装置は真空管でした。当時のトランジスタは性能が不十分の上に信頼度も低かったので、大きさに制約のない地上装置では手馴れた真空管にしたのです。

地上の実験室での部分的な実験を積み上げて、一応の形に纏まった無人機は、総合的な地上試験を経て飛行実験に至ります。

1b
上図は飛行試験に関る毎日新聞記事です。同記事では、映像系・操縦系ともに予期の成果を挙げた報じています。

基本構想の実現に一応の見通しが立てば、細部のブラッシュ・アップは時間とともに進歩します。その後の半導体の進歩とマイクロCPUの出現により、遠隔操縦の無人機は飛躍的に進化発展し、今日では各方面に多用されるに至りました。60年も前に無人機の開発に関わった老生には感無量なるものが有ります。

                     <以上>

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