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2016年7月30日 (土)

No.154: 「昭和一桁生まれ」の妄言多々 (2)

「海と空」
この雑誌は、世界各国の艦艇と飛行機を鮮明な写真で紹介していました。おそらく、帝国海軍の強力なバックアップが在ったのでしょう。写真は各国海軍艦艇の艦型の特徴を示す側面の他に、砲塔や測距儀など主要部のクローズ・アップ、勇壮な艦隊行進などが詳細な記事と共に毎号掲載されていました。
飛行機に関る写真や記事も、ほぼ同様でしたが、艦艇に比べると秘密のヴェールに隠される傾向が感じられました。
老生らの「軍艦・航空機マニア」は、発売日を待ちかねて入手し、それで得た情報や感想を交換したものです。

2世界各国とも、軍備は重要な国家秘密であって詳細は公表しませんでした。しかしながら、国力の象徴として、他国に無言の圧力を加えるという一面も有ります。今日のコトバで云えば抑止効果を狙うわけです。
それですから、通り一遍のカタログ・データーだけでなく、眼の利く人には、「これは凄い」と感じさせるような資料を、混在させる事例が有ります。
そのような「隠し玉」を読み解いて仲間と語り合うのが兵器オタクの楽しみの一つでした。

老生の記憶に残るのは、海軍の一式陸上攻撃機の尾部銃座のクローズアップ写真でした。それには以下のようなイキサツが有ったからです。
その前に活躍した 96式陸上攻撃機が卓越した航続性能を持つものの、後部銃座が無いために敵戦闘機からの追撃に弱く損害が多かったとの噂が有りました。その弱点を解決すべく次世代の一式陸攻は尾部銃座が設けられたのです。
海軍は、その尾部銃座の存在を、この雑誌の一頁でさりげなく示したのです。新聞などで大々的に発表すると、96式陸上攻撃機の弱点を露呈する事にもなるので、それを避けたものと思われます。この雑誌を見た飛行機オタクの間では、たちまち評判になり、次第に一般人にも拡大しました。
つまり、96式陸攻の弱点を一般に知られずに、一式陸攻の強武装だけを宣伝するのに成功したわけです。
2左図はその一例です。転写を重ねたために肝心の尾部銃座が不鮮明ですが、雑誌掲載の原画は遥かに鮮明だったと記憶しています。

「機械化」

Photo この雑誌は、ドイツの電撃作戦の主役であった戦車を中心とした機械化部隊の活躍に刺激されて発刊された雑誌です。軍需産業の団体のバックアップが在ったと思われます。
この雑誌の内容は陸戦兵器が主で、それに航空機が添え物的に記載されていたようです。
その記事内容は前記の2誌に比べると、かなり見劣りがしたように感じました。それは技術を詳しく解説・紹介するよりも、
戦意高揚を狙うような記事が多かったからです。
深読みするならば、当時の日本の陸戦兵器は世界水準に及ばず、と云うのが実情でしたから、記事にするタネが乏しかったから、と感じます。
これに対して、海軍の艦艇は世界水準を抜き、航空機は世界水準に迫りつつありましたから、それなりの充実したタネが得られたのでしょう。

「その他の雑誌」
戦時体制下では、科学知識の普及・啓蒙を狙った雑誌も、軍事技術の色合いが強くなりました。

Photo Photo_25_2左図に3誌の表紙を示しました。どれも軍事色が明らかです。
アマチュア無線のバイブルであった「無線と実験」は、英米のレーダーを分析した記事を載せたりしました。      <以下次号> 

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