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2017年3月 6日 (月)

No,167 : 「イギリスからくり玩具展」 を見学しました

もう旧聞になってしまいましたが、1月22日に「イギリスからくり玩具展」を見学して来ました。会場は東京都八王子市に在る夢美術館です。

1 展示品としては、英国の著名な作家"ポール・スプーナー"の作品が数十点が並び、殆んどの展示物は参観者がハンドルを操作して人形の動きを楽しんでいました。その中の数例を以下に示します。
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上左図は"最後のドードー鳥"と名付けた作品、上右図は"未来のドライバー"と称する作品です。
ここでドードー鳥とは、嘗てモーリシャス島に棲息していた鳥です。天敵の少ない無人島に生きていたので、飛ベず警戒心も少なく、人が住むようになってからは忽ち狩りつくされ食料となり絶滅してしまいました。その最後の鳥を水夫らが食べている様子を表現しているのです。また、ドライバーの方は未来の2輪車を想定したのでしょう。

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上左図は"バナナ熟成師"、上右図は"キツネのハイキング"です。どちらもハンドルを回すと、それなりの動きをします。

これらのモデルは、ハンドル操作によって動くメカニズムが見られるのが特徴です。欧州の伝統的なオートマタ(自動人形)は内部メカを隠しました。特に18~19世紀に時計やオルゴールの技術を流用した自動人形はそうでした。それは王侯貴族の愛玩品であり、権力や冨の象徴でした、また動作はかなり複雑なものも有りました。

往時のオートマタに比すれば、この展示品は素朴かつ単純なものです。玩具と称していますが、子供が日常に遊ぶモノとは受け取り難い感じがします。この程度の簡単な動きでは、直ぐに飽きられると思われます。
むしろ、中流家庭の客間・居間・書斎などの置物というのが相応しいと感じます。花瓶やトロフィなどと共に並べられ、時に手遊びとしてハンドルを回して素朴な動きを見て癒される、という位置づけの品ではないでしょうか。

見学を終わっての感想は、日本の代表的なからくり人形、"茶運び人形"や"弓引き童子"などに比べて、かなり異質のものだ、と云う事です。日本のからくり人形は江戸時代末期に創られたにも関わらず、高度の自律的動作を行いました。しかも金属製の部品・素子を使わずに、木製の歯車・鯨の髭の弾性を使った動力メカなどで実現したのです。
とは云っても、ここに展示された英国のからくり玩具のレベルが低い、とは思いません。室内に飾る一風変った工芸品
として、充分に洗練された製品と愚考します。

                 <以上>

                           

                 

                

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