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2018年6月 6日 (水)

No.189 :名論卓説 & 迷論惑説 (1)

[ はじめに ]
 旧いノートブックを拾い読みしていると、核心を突いた論説や、思いがけない切り口で見たエッセイなどの写しを再発見しました。
 その幾つかをアトランダムに紹介し、併せて老生のコメントを記しました。
1. [ 歴史と教養 ] : 竹内 洋
 今と此処しか眼中にない人は教養人とは云えぬ。過去や遠い社会に想像力を巡らせるのが教養人。現代に起きる事象を孤立して考えるのではなく 「歴史的視野の中で考える」 ことの出来るのが教養人。
 歴史を 「若しも・・・・」 で論じるのはタブーとされるが、教養としての歴史では適切な演習問題。歴史は瞬間・瞬間の決断で成り立つが、別の判断をすればどうなったか、と云う考察は洞察力や判断力の糧となし得る。
 歴史を学ぶほど、人間の愚行・意図と結果の乖離・小さな進歩にも大きな犠牲、などを実感する。
<たまの玄太の一言>
 老生が旧制中学2年生の時、西洋史の授業で教師から、「歴史ではフランス革命は、なぜ発生したか? 産業革命は後世に如何なる影響を与えたか? を考究するのが肝要である。何時・何処で・誰が・何を・どうした、などの片々とした事象を暗記するすのは無益である」 と云われました。
  この話は、14歳の中学生にとっては、強烈なインパクトでした。それから70年余を経ていますが、今でも覚えています。優れた教師の教訓でした。
   ドイツ帝国の鉄血宰相ビスマルクは「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」と喝破したそうです。これも名言・警句と云えるでしょう。
2. [ 米国の大学総長 ] : 山崎 正和
  学者・教師・行政家・政治家・外交官・広報マン・オペラとフットボールに詳しい社交家であることを要求される。大統領の側近を何人も輩出している前例もある。
[ 大学 学長の要件 ] : 糸魚川 順
 教育と研究の目利き。学生にどのような教育が必要か、より良い社会の実現にはどの研究分野の充実が必要かを見極め、大学全体としての方向性を明確に定められる高い見識を持つ。リーダーシップとマネージメント能力を持つ。
 欧米には学長になり得る人材のマーケットが存在し、育成のプログラムも有る。実社会を経験し、次元の異なるスピード感や責任体制、政策決定の現場を知るのが望まれる。
<たまの玄太の一言>
 日大アメフト部の危険タックル事件を契機として、大学首脳部の在り方が大きな問題になっています。いまの段階で、ジャーナリズムは管理体制を主に批判していますが、老生は資質を論ずべきと考えます。
 山崎氏の説は、スーパーマン的人材を期待し、糸魚川氏の説はプロフェショナル的人材を求めているようにして感じます。いずれにせよ、スポーツ分野のボス的人材が大学経営の実力者として君臨しているのは異常ではないでしょうか?
3. [先生達も官が好き] : 遠藤織枝
 大学の教員のことを、国立大学に属していると「教官」、私立大学の場合は「教員」と呼ぶ。 国立大ではその部屋を「教官室」と云い、会議を開けば「教官会議」と、称する。
退職すれば「退官」した、と云う。
 このコトバは一種のステータスを感じさせるらしく、私立大学の教員が、「教官」を自称するケースが増えて来た。「教員」よりも「教官」の方が格が高いように感じるからであろう。その根底に「官尊民卑」の意識がある。
 「官尊民卑」が日本社会の無責任体制と甘えを許容していると国際的に太刀打ちできないと、経済・国際・社会などの教授が警告しているが、その多くは国立大の「教官」である。自ら名乗らずとも、他から呼ばれるままにして「官尊民卑」や「民官接待」を非難できるのであろうか?
   また、私立大の教員が「教官」を自称するような事大主義は、プライドにかけて採るべきではない。
<たまの玄太の一言>
 老生は某民間企業の研究職を退職して、地方の私立大に転職したことが有ります。この時に割り当てられた居室に「教官室」と書かれた表札が掲げられていました。驚いて事務方に聞くと、創立以来のままだとの事でした。
 創立に際して、国立大を定年になった方が多数移籍し、それらの方々の指示でそう記したとの事で,以来誰も気が付かなかったようでした。
 また、他では自動車教習所の指導員や、客室乗務員の養成機関の教員を「教官」と称した例が有ります。
 現在、目に余るのは、就職試験において「面接官」なるコトバが乱用されています。この誤用は新聞・放送でも野放し状態で使われています。
 何かの機会に誤用されたコトバが、そのまま広まり定着してしまう例は少なくないのでしょうか?
            <以下次号 >
 
 
 

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