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2021年10月 5日 (火)

No. 282 : 往時茫々、昭和・平成・令和を生きて (20)

「 ケーキ (洋菓子) への憧れ 」

   1930年代、1940年代の頃、 " ケーキ (洋菓子) "   と称するお菓子は、子供らには  " 夢のお菓子 "   でした。その頃は  " おやつ "   と云えば、" 煎餅・かりんう・落花生・焼き芋 "   などが定番でした。さらに云うならば、家族が毎日のように  " おやつ "   を食べる習慣を持つ家庭は、極めて少なかったようです。
   老生の記憶の限りでは、小学校の級友50人の中で5人ぐらいだったようです。大多数の級友は親から1ー5銭ぐらいを毎日貰って、自分の好むモノを買って食べていました。この金額の換算は難しいのですが、粗く云うと今日の50円から250円ぐらいではないかと愚考します。その  " お小遣い " の使い方は多種多様ですが、典型的な例では、紙芝居屋さんと駄菓子屋さんで使ったようです。

 Photo_20211005171001  Photo_20211005171002    

   上左図は、紙芝居屋さん です。自転車に紙芝居の道具を積み、然るべき空き地に子供を集め,飴や菓子を売り、紙芝居を披露しました。子供向きの物語を十枚ぐらいの絵に纏めたモノをめくりながら話したのです。子供たちは、食べ物を口に入れながら、話を聞いて楽しみました。そのストーリーは数十回以上も続き、子供たちは  " 次回のお楽しみ "   と云うコトバに釣られて、毎日集まりました。
   上右図は、駄菓子屋さんの店頭風景です。 売品は、安価な菓子類で、メーカー名などは無く、包装も有りません。ガラス製の壺状の容器にバラで入っている品を無造作に掴み取る、という感じでした。

   老生の母親は、今日の  " 教育ママ "  タイプでしたから、紙芝居屋さん・駄菓子屋さんはオフリミットでした。家での  " 3時のおやつ "   は毎日与えられていましたが、子供心では、自分に与えられたお金で好む菓子を買える友人を羨ましく思ったことも有りました。
        ある日、級友の家に遊びに行った時に、豪華な  " ケーキと紅茶 の おやつ "   を出されました。これは、大変なカルチュア・ショックでした。帰宅して、母親に話すと,「 あの家のお父さんは銀行に勤めている、お金持ちです。ウチでは、そんな贅沢は出来ません 」  と一蹴されてしまいました。以来、老生にとってケーキは  " 幻のお菓子 "  になりました。

       下図左は、 " ショートケーキ " 、右は  " エクレア "  です。
今では、このぐらいの  " ケーキ "   は何処でも買えますが、1930--40年代 の頃は 銀座・日本橋・新宿 あたりでないと 手に入らなかったのです。価格も割高で、子供の  " おやつ "   には過ぎた品でした。
      

    

   1960年代になると、結婚式の披露宴で新郎・新婦が  " ウエデイング・ケーキ "  をカットする演出が一般化したようです。その頃、老生の級友が続々と結婚し、老生も披露宴に出席して、その光景を何回も見ました。
それから数年を経ると、彼氏・彼女の子供が幼稚園児に育ち、ママ友らの間で 「 お誕生パーテイー 」  が開かれるようになりました。 ” バースデイ・ケーキ "   に蝋燭を立て、当の児童が吹き消す、という行事が盛んになりました。
このような世相になれば、もはや  " ケーキ "  は  " 幻のお菓子 "   では有りません。郊外住宅地の一隅に在る普通のお菓子屋さんで買えるようになったのです。

< ブログ発信者の迷論 >
   駄文を弄してきましたが、老生が痛感するのは、「 戦後経済再建の努力とエネルギー 」  です。1945年の敗戦直後の経済社会は、世界の最貧国に近かったのではないか、と思われますが、全国民の必死の努力により、「 高度成長・技術革新 」  に成功したのです。国土面積は狭く、天然資源は乏しい、という制約の下で、世界有数の 「 経済大国・科学技術大国 」  になったのです。
上述したように、 " 夢のお菓子 "    であった  " ケーキ "  が日常的な存在になったのも、その成果の一面です。
   そうして、老生らの年代の者が大きく関わった事を密かに誇りに思っています。

                 < 以上 >                


 

 

             

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